風呂釜洗浄ってしたことないけど、しないとどうなるの？白い浮遊物があって心配になったときのおいだき掃除方法とプロのクリーニング

浴槽水には皮脂・油・繊維ホコリ・洗剤カス・水道水のミネラルや不純物・入浴剤（バスソルトや乳清）・アロマオイル・化粧成分など様々な汚れがあります。特に油分・水垢があると追い焚き口、配管、給湯器内部にへばり付くので徐々に蓄積します。

ある程度まで多くなるとお湯が臭くなり、白い浮遊物や黒いカスが出てくることがあります。更に酷くなると皮膚や粘膜の感染症になります。

化粧成分であるL-システイン（美白効果があるもの）は危険なレジオネラ属菌の培養でも使われているので、バスタブや配管の洗浄をしたことがない場合は市販洗剤でもいいので洗浄した方がいいでしょう。

一般的な給湯器で出てくる白い浮遊物は追い焚き口や配管内部に溜まった汚れ（垢や繊維）が剥がれて浮いている可能性があります。この場合はお湯はりのときではなく「あたため（追い焚き）」をしたときに出てくることが多いです。

一方エコキュートの場合、貯水タンクと追い焚き配管は水が混ざらないように分かれています。貯水タンクは主にキッチンの水や浴室のシャワーまたは「お湯はり」に使われます。

貯水タンク内部は定期的な清掃が必要なのですが、その清掃を怠っていると水垢などのミネラル成分や不純物が溜まり剥がれて白いカスとなるので、バスタブに入れたばかりの新品のお湯でも浮遊物が浮くのです。

貯水タンク側の汚れはプロのハウスクリーニング業者が行っている「風呂釜配管洗浄」では解決できないので製造メーカーにお問い合わせください。

給湯器が劣化すると黒いパッキンや銅管が劣化するのでそのカスがお湯の中に混ざる場合があります。菌ではありませんので給湯器または配管の交換などをご検討ください。

この場合は追い焚き配管のキャップ（循環口フィルター）がズレている恐れがあります。▲マークを確認してしっかりと締まっていることを確認しましょう。

例えば賃貸物件で長い間給湯器を使っていないときや、今まで追い焚き配管内部の洗浄をしたことがない場合はプロに依頼した方がいいでしょう。特に賃貸の場合は以前の居住者がどのように使用していたか不明です。

一般的な市販洗剤とプロの風呂釜洗浄業者の違いをお伝えすると、市販洗剤は様々な成分を1つの袋にまとめて作られています。

しかし冒頭の質問にあるようにお風呂には酸性系・アルカリ系の汚れ、油汚れ・皮脂汚れ、土埃や砂、洗剤カスなど様々なものがあります。そのため市販洗剤ではカバーしきれないのです。よってプロはA剤、B剤、C剤、D剤など数種類の薬剤を1つずつ作用させて、手間をかけながら洗浄するので綺麗になります。

そのため賃貸物件に引越した際や、一度も配管洗浄をしたことがない場合はプロに洗浄してもらったあとに市販洗剤で定期的な洗浄をしてください。

まず前提として入手できない部類の製剤があるのでプロと同等の洗浄力は実現できません。またエコキュートの給水タンク側が原因の場合はお掃除できません。エコキュートのメーカーに問い合わせをお願いします。

一般的な給湯器をお使いの場合で自分でお掃除するときは、追い焚き口の循環口フィルターを外して市販洗剤（主成分が過炭酸ナトリウムのもの）を使ってください。界面活性剤が含有されていると過炭酸ナトリウムの酸素の働きが鈍るので、できれば過炭酸ナトリウム単体がいいでしょう。

使用方法は商品の使い方に掲載されています。追い焚き口まで水をためて洗剤を投入したのち「おいだきボタン」を押す流れです。

注意点として、そのまま排出すると高いアルカリ性を排水することになるので排水管が傷む恐れがあります。また下水道法や水質汚濁防止法に触れる恐れがあります。そのためクエン酸で中和した方が安心です。

ただし過炭酸ナトリウムで除去できるものは皮脂の汚れ・弱い菌類でありクエン酸では弱すぎます。まだ「油由来の汚れ」「生物膜」「スケール汚れ」「洗剤カス」「化粧品等の化学薬品」「入浴剤のカス」が残っているので3ヶ月も経てばお湯が臭くなるでしょう。

そのため築年数が5年以上経過している給湯器の場合は、2年に1回ほど風呂釜洗浄業者に依頼して徹底的に洗浄してください。