風呂のゴムやタイルのカビをカビ取りジェルで取る方法と注意点
お風呂や窓のゴムパッキン、コーキングまたはタイル目地などで繁殖する擦っても取れない頑固な黒カビです。
水分がある場所を好む黒カビで、皮脂や石鹸カスがゴム部のくぼみに溜まりそれをエサに繁殖します。胃液のようなものでゴムを溶かしながら菌糸を奥深くに伸ばすので、とても落としずらい黒カビです。
こちらのページでは、その「ゴム部に発生した黒カビ」のカビ取り方法と注意点をお伝えしています。
目次
商品をお買い求めされる際はその商品の注意事項や用途も確認ください。
■なぜここまで頑固なのか
空気中の様々な場所に浮遊しているカビ胞子が外から侵入したあと水分のあるゴム部に付着して、長い間お掃除されなかったときに発生する頑固カビです。
初めは赤カビと言われているロドトルラ(実は酵母菌)や細菌の方が早く成長するのでヌメリ箇所を赤く染めます。
そしてその赤カビの代謝物、皮脂・石鹸カスを栄養として黒カビが繁殖を開始します。
黒カビは胃液のようなもので素材を溶かしながら菌糸を伸ばして、黒い色素で自身を黒くします。
この伸びた菌糸を黒く染めるので、食品の着色汚れのようにゴム部へ沈着してシミを作り、擦っても取れない「頑固カビ」になるのです。
これがゴム部など隙間にしつこくこびり付く黒かびの正体です。
■おすすめ商品
プラスチック面やビニールクロスと違って、カビが溶かしやすいゴムなので奥深くまで菌糸を伸ばしています。
除去には長い時間必要です。頑固なほど長期戦になります。
「液タイプ」や「泡タイプ」のカビ取り剤だと、頑固カビを除去する前に「垂れてしまう」または「乾燥してしまう」ので除去には向いていません。
どのような洗剤でも乾いて成分がなくなってしまえば洗浄効果はありません。
そのためゴムパッキン・コーキング・タイル目地のカビには
- 洗浄力の高い成分
- 垂れにくいタイプ
- 乾きにくいタイプ
- 分厚く塗布できる
長い時間効果を持続させるには、この4つの効果が必要なのでチューブ状の「カビ取りジェルタイプ」が適しています。
液体を高粘度化することで「垂れにくくなり」「乾燥しにくい」のでラップを使わず、分厚く塗布できるので頑固カビを除去できるのです。
ラップしたようにカビを密閉できるので、これを「カビ取りラップ効果」と言います。
液タイプや泡タイプのカビ取り剤で同じ効果を出すには、ビニールラップで覆うという「ひと手間」が必要ですが分厚く塗布できないのが欠点です。
カビ取り侍ジェルタイプ
まずカビを除去する製品はこちらです。
カビ取り侍ジェルタイプは「カビ取り侍強力タイプ」と同程度の洗浄力があります。そして粘りのあるジェルが壁面に張り付きます。またジェル状なので塩素臭が大幅にカットされています。作業中のツンとした臭いが気になりません。
カビの強さによりますが、弱いカビなら10~30分ほど、強力な頑固カビは12時間放置して除去しましょう。
「12時間!?」と思われますが、それほどゴムはカビにとって溶かしやすい素材なのです。頑固なカビを取るポイントは根気強くお掃除することを覚えておきましょう。
本製品はポロポロとしたジェルです
市販品よりも高い洗浄力に耐えられるジェルが必要なのでポロポロとしたジェルが混ざっています。
シャワーで洗い流すと簡単に取れます。
■使い方(使用方法)
チューブタイプなのでピンポイントに塗布できますが、使用箇所以外に付着した場合は拭き取りましょう。
その他の注意点は本ページの中盤「注意事項を確認する」をご覧ください。
浴室以外でカビ取り掃除するときの道具
- カビ取り侍
- 絞った雑巾を2枚ほど
- 場所によっては養生テープ
本製品は水で洗い流せる場所に使うものなので、もし部屋の窓に使う際は上記の道具があるといいでしょう。アルミ製品や大理石など変色しやすい素材付近で使う場合は養生テープで守りましょう。
カビ取り侍ジェルタイプの使い方
本製品は低臭ですが念のため換気をしながら作業しましょう。
また使う前に、塩素系アルカリ洗剤で落としにくい水あかや金属石鹸などの白い汚れも、予め落としておくといいでしょう。
- 初めに本体を軽く振ってジェルを出しやすくします。
- 振ったら中栓を取り外します。
- ゴム部のカビに画像程度の量を塗布します。
- そのまま30~60分ほど放置します。
- するとカビが黒色→黄色に変色します。効いている証拠です。
- まだ残っている部分は頑固カビなので追加で10~11時間ほど放置します。
- 長時間放置しても残っている場合はもう一度2~4を繰り返しましょう。
- 水で洗い流せば安全です。
保管するときは中栓をして保管してください。
部屋の窓で使う際の注意点
本製品は高い濃度に耐えられるように多めにジェル化剤を添加しています。そのため歯磨き粉のように粘度があります。このような理由からカビ取りジェルはシャワーなどで洗い流せる浴室に限定されていることが多いです。
しかし結露する窓のゴムパッキンにもカビが生えます。カビを取るにはカビ取り剤が効率的なので本製品を使うこともあるでしょう。
よってその際の注意点は、ジェルが乾燥するとお米が乾いた時のように固くなって簡単には取れなくなることです。頑固なカビだからと12時間放置すると固くなるので、カビが取れてジェルを回収するときは水で濡らしながら回収するといいでしょう。
■カビ取りの目安&シミが残ったとき
上記のカビは窓ゴムパッキンで3時間、浴槽の縁で60分、タイル目地で120分ほどで除去できました。
しかしカビは胃液のようなものを出して菌糸を伸ばしながら「虫食い」のように素材を傷めるので、酷くカビているとシミが残ります。
傷んでしまったものは、いくらカビ取り剤でも戻せません。
また酷く傷んだゴム部に発生した黒カビを取ろうとして何度も長時間放置すると、ゴム自体が傷んでいるので代償として素材の傷みが悪化します。
この理由からカビ取りの基本は適切な濃度でゆっくり根気強く除去することなので、目安としてカビが以下「3」の薄い灰色になればカビは除菌されています。
カビの危険な部分は菌糸と胞子なので、残っているシミはカビの色素ですから特に害はありません。
「4」まで綺麗になる条件は素材自体が傷んでいなかったときです。新品と見分けがつかないほど綺麗になるでしょう。
繰り返しますがゴム部のシミを取るために何度も塗布→放置を繰り返すと素材を傷めてしまいます。
黒いシミが残ると見た目が悪いかもしれませんが、カビ取り剤と素材にも限界があるので無理せずお掃除を終わらせることも重要です。
これでゴムパッキンのカビ取りと掃除は終了です!頑固なカビでも「カビ取り侍+換気状況改善」で徹底的にカビ対策・カビ予防をすればカビの再発を大きく遅らせられます。
ゴムパッキン・コーキング・タイル目地のカビでご不明な点がありましたらお気軽にお問い合わせください。
注意点を確認する
■ゴムパッキンのカビが取れない①
真っ黒にカビてしまったゴムパッキンはカビ毒で「虫食いのように」ボロボロに劣化しています。その劣化は人間の目ではわかりませんが
劣化してしまったのでカビ取り剤では元の真っ白には戻せないことがあるのです。
上記画像のカビは根気強く繰り返せばさらに白くなる可能性もありますが、ここまで成長しているとカビが接着部分に菌糸を伸ばして分解している場合があります。
そこに強力なカビ取り剤を使うと
次はカビの菌糸をつたってカビ取り剤が浸透していき、接着成分を溶かすので剥がれてしまう恐れがあります。
そのため状況を確認しながら無理せずお掃除を終了にすることも大切です。
ちなみにゴムパッキンの交換を業者に依頼すると1枚ドアで20,000~30,000円ほどです。
■ゴムパッキンのカビが取れない②
参考までに、もしこの画像ようなシミが残った場合は除去に12時間以上かかるか、これ以上綺麗にならない場合があります。
この現象はカビを落とすために「浴室洗剤」「酸素系漂白剤」「アルコール」など「カビ取り専門ではない洗浄剤」で何度も中途半端にお掃除した画像です。
中途半端に攻撃されたカビは「水虫菌(カビの仲間)」と同じように自分を守るため、さらに強固にガードして奥深く逃げようとします。
つまり薬剤耐性をもった細菌に似ています。
カビ取り剤が届かないほど奥深くまで逃げて繁殖しているので、専門業者が入手できるカビ取り洗浄剤でなければ除去できません。
エアコンのカビは押入れや風呂場に逃げて、洗濯機のカビは洗濯槽の上部と衣類などに逃げます。
よってカビが生えたら中途半端なお掃除はせず、一撃必殺で退治することが大切です。
■プラスチックが変色
稀ですが浴室のドアに使われているプラスチック面にカビ取りジェルを長時間放置すると黄変することがあります。
この変色を「塩素焼け」といい、本製品以外の塩素系アルカリ洗剤でも起こる現象です。
確かに頑固なカビは12時間ほど放置しないと取れないことがありますが、ゴムパッキン・コーキング・タイル目地用なのでそれ以外の場所に液剤が付着したら拭き取りましょう。
改善策として早めに「還元系漂白剤」を使用すると多少元通りになる場合があります。
ただし100%ではないのでやはり付着させないことが大切です。
■範囲が広いタイル目地の場合
ゴシゴシ擦っても取れない黒い頑固カビを強力に除去できるものは「カビ取り侍ジェルタイプ」です。
しかし画像のように広範囲な場合は、チューブタイプのカビ取り剤だと何本も必要になってしまいます。
このような場合はカビ取りジェルよりも柔らかい低粘度のカビ取り将軍ジェルスプレーをお使いください。
カビ取りジェルよりも分厚く塗布できないので洗浄力が下がりますが、スポンジで塗り広げることでタイル目地に発生した大部分のカビを洗浄できます。
液剤を節約できるのでおすすめです。
カビ取り将軍で取れなかった頑固カビのみをカビ取り侍ジェルタイプで取るという方法もありますが「用途に合わせて何本も購入は避けたい」という人はカビ取り将軍+ビニールラップを使うと良いでしょう。
カビ取り剤には適材適所がありますが、乾かないように工夫すれば効果が長続きします。
詳しくは「水回りのカビ取り↗」をご覧ください。
カビではないことも
ゴムパッキンが劣化で縮んで黒カビに見えることがあります
ゴムパッキンは数十年経つと劣化して縮みます。業界では「痩せる」というようです。
この画像は青枠が浴室鋼板から発生した錆で、赤枠がゴムパッキンの縮みで黒くなっています。
カビと見間違えてしまいますが、この部分にカビ取り侍を使っても改善しないのでご注意ください。
タイルが劣化で欠けていると黒カビに見えます
タイル目地ではよくタイル用接着剤が欠けていることがありますが、黒いのでカビと勘違いしてしまう場合があります。
何度もカビ取り剤を使っても意味がありませんのでご注意ください。
赤錆は取れません
こちらは水道水のミネラルと金属が結合して赤いサビが発生しています。赤いカビと勘違いしてしまいますが、カビ取り侍では取れません。
錆に使うと悪化してしまう恐れがあるので注意してください。
■不安な場合は質問する
いかがでしたでしょうか。当店の選び方と違いはあなたのカビ問題解決のヒントになりましたでしょうか。
当店はこのカビに特化した知識と経験でエアコンクリーニング、浴室クリーニング、風呂釜洗浄のカビ取り・防カビハウスクリーニングを提供しています。
この「カビ取り侍の選び方と違い」は日々更新して新しい情報を発信していますので、カビにお困りとなった際はいつでもご覧ください。
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■before、afterを参考にする
浴室ドアのゴムパッキンに発生した黒カビ
石鹸カスと水垢混じりの汚れに黒カビが発生。カビ取り剤はアルカリ性なので石鹸カスとカビを綺麗に除去できました。水垢はアルカリ洗剤では落とせないので、水垢洗剤を使って除去してください。
※カビ取り剤と水垢洗剤はアルミ部分の変色に注意。白く変色します。※またこの2品はまぜるな危険に該当するので同時に使用できません。
タイル面に発生した黒カビ
浴室全体のタイル面に発生した黒カビ。このような場合はまずカビ取り将軍で弱いカビを一斉に除去します。カビ取り将軍で残った強く頑固な黒カビにはカビ取り侍ジェルタイプを分厚く塗布すれば除去されるのでタイル面が綺麗になります。
窓のゴムパッキンに発生した黒カビ
ゴムパッキンが真っ黒になっていたのでカビ取り剤を使うと剥がれてしまう恐れがありましたが、意外にもゴムパッキン自体はそこまで傷んでいなかったので、画像程度まで除去できました。6時間ほど放置したのでジェルが固まってしまいましたが濡らしたタオルでしっかりと取り除きました。