エアコンクリーニングで内部完全分解掃除をしたのにカビが生えてしまった。

エアコンにカビが生える原因

当店に問い合わせが多いエアコンクリーニングのご相談です。

エアコンクリーニングの内部完全分解オプションで3万円以上を支払ったのに1年以内にカビが生えてしまったという内容です。

対応した業者は「完全分解をすればカビが生えなくなる」と言っていたようです。

エアコンクリーニングで完全分解のお掃除を依頼したのですがカビが生えてしまいました。なぜでしょうか。

完全分解のエアコンクリーニングをするとエアコンの隅々に付着した「汚れ」を洗浄できるので、通常のエアコンクリーニングよりも綺麗になります。

しかし汚れを掃除をしたといって、カビが生えなくなるわけではありません。

汚れと、生き物の微生物は別々で考える必要があります。以下の画像をご覧ください。

こちらはベッド裏に発生したアオカビ・白カビを洗浄したのち、予防をしないで放置したところ一週間ほどで再発した画像です。

対象面を綺麗にしたとしても「空気中に浮遊しているカビ胞子」の存在を忘れてはいけません。

上記画像はカビ掃除をしたときに浮遊したカビの胞子です。

つまりカビが生えた!ということは、そこは多湿になりやすい場所でありカビが生えやすい環境なので多湿環境を改善しない限り、カビが生えやすい環境は変わりません。

空調に発生した黒カビ

ただしエアコンの場合はホコリ・カビが混じった空気を吸って冷風を出すので、どうしても湿気のある場所にカビの栄養源が蓄積してしまいます。

結果、完全分解をしても次のカビは必ず発生します。それが半年御なのか2年後なのかという違いだけです。

対策する場合は部屋のカビ胞子が付いているホコリ・チリを溜めないようにするしかありません。

または抗菌剤や防カビ剤を使って、強制的にカビの繁殖を抑えるしかありません。

このような抗菌剤は「危険」と考えている人もいますが、エアコン内に発生しているカビは「自然界ではありえないほどの異常繁殖」をしているので危険です。

土臭いまたは酸っぱい臭い悪臭を出して、目に見えない胞子を部屋中に飛ばします。

この安全にかかわる基準はお客様の判断となりますが、当店としては異常繁殖しているカビが危険と判断しています。

よって当店の場合は特許の防カビコート剤を使用して次のカビの発生を3年間ほど遅らせているのです。

このように様々な理由から、どうしてもエアコンはカビが発生しやすい家電なので完全分解を依頼したら抗菌剤や防カビ剤を追加した方がいいでしょう。

ただし抗菌剤・防カビ剤は種類によってアルミフィンの穴を塞ぎ、白い粉を出し、熱交換器の効率を下げるので、エアコンクリーニング業者に依頼するときは「どのような成分の防カビ剤を使っていますか?」「アルミフィンに使っても安全ですか?」と聞きましょう。

自身が使用している防カビコート剤なら知っているはずです。

そのためまずはこれ以上カビが繁殖しないように一番暖かい温度で60分ほど運転をして、カビが保有している水分を蒸発させましょう。

カビが除菌されたらアルコール濃度70%または除菌剤で目に見えるカビは拭き取ります。

室内湿度が50%以下になる10月ごろから来年の5月付近までカビの成長はゆっくりなので、次回の依頼までの対策としてお掃除してください。

今後、部屋に置く家具・寝具はさらに安い素材を使って販売されます。

安い素材はカビが発生しやすいのでエアコンの性能が上がっても、エアコンではカバーできないほどのカビ胞子を吸引してしまいます。

「エアコンクリーニングには抗菌・防カビコート剤セットが当たり前」になることでしょう。

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