防カビコートPROとは?カビを永年生えないようにする特許技術のカビ取り・防カビ工法です!エアコン/部屋/壁紙/木材/ボード/コンクリート/塗り壁をカビ・藻類を防止

カビが永年生えない
特許技術防カビコートPRO

防カビコートPROはカビ取り・防カビ研究一筋35年以上の博士が開発した特許取得実績がある工法を当店では「防カビコートPRO」と呼んでいます。

その防カビ効果は平均5年間※で、条件が良ければ最長10年カビの発生を抑えています。

本編では、この工法が長期間カビの発生を抑える理由と、それを応用したカビ取り侍・防カビ侍について解説しています。

掲載内容


製品紹介

JIS Z2911カビ抵抗性試験で脅威の280日間防カビ効果を持続している防カビ剤です。防カビコートPROの3工程で一番最後の仕上げ処理に使うもので、カビが生えていなければ本製品のみでも使用できます。

項目詳細
製品名防カビゼロ
成分エタノール系防カビ剤
仕様無色透明
1平米あたり50~100ml※
施工塗布または噴霧
工程3工程中の仕上げ剤

※基本は1度塗り(50ml)で対応しますが再発が早い場所は2度塗りが必要です。※希釈はできません。

項目内容
建築基準法危険物質該当しない
マウス急性経口毒性試験異常はみられない
カビ抵抗性試験196日間耐久
新規/カビ抵抗性試験280日間耐久中
エアコンの防カビ作用最長3年間を目安※
室内の防カビ作用平均5年間を目安※
最長記録10年間

※約半年間で再発した場所に対する防カビ作用の目安です。

※カビ抵抗性試験は第三者機関で調査するJIS規格の試験です。

防カビコートPROの使用詳細

本製品は業務用のため一般購入はできません。本技術を施工したい場合はこちら↗をご覧ください。

防カビコートPROの技術は全3工程あり、防カビゼロは最後の工程で使用する仕上げの防カビ剤です。本薬剤はエタノール系防カビ剤で、水性タイプと違い強力な浸透力があります。使用方法は平らな面ではコテバケと刷毛で、入り組んだ場所にはコンプレッサー式の噴霧器を使いますが、蓄圧式噴霧器でも防カビ処理可能です。エアコンに使う場合はベンダー刷毛を使用します。

動画の通り薬剤が毛細管現象のように浸透するので多少の塗りムラができてしまってもカバーします。さらに「発育阻止円」は1.5cmほどなので、カビはこの防カビ剤が塗布された場所に1.5cmほど近寄ることができません。浸透力と発育阻止円の同時カバーで器具類のムラを無くします。

以下の画像は木片に防カビ剤を付けたものと、水性タイプのペンキ塗料剤や防カビ剤を比較したものです。

防カビゼロ
水性系防カビ剤

多くの水性タイプにはこの発育阻止円が作れないのでカビが木片に接触しています。塗布されている表面にはカビが生えていないことから、水性タイプの薬剤(防カビ剤・ペンキ等)はムラなく慎重に塗布する必要があります。ちなみに何もつけていない無加工の木片はこちらです。

木片の表面までカビが汚染しているのが分かります。ここまでカビが発生するとカビ抵抗性試験では終了になりますが、水性タイプはこの無加工試験と同じように塗りムラがおきてしまうと、そのムラの部分からカビが発生します。

このように本技術は施工者の器具の癖をカバーできるように、扱いやすくできている防カビ剤なのです。

建築基準法の指定危険物質

建築基準法の14指定物質には該当しませんが、強力な黒カビと細菌類に作用するので使用中はエタノール臭がします。よって有機溶剤用の防護マスクを着用してください。しかし使用面積が小さい場合は一般的な不織布のマスクと換気をすればすぐに乾燥するので問題ありません。

また本薬剤が乾燥したあとの防カビ剤をマウスに投与した結果、異常は見られませんでした。(マウス急性経口毒性試験)そのため使用中は防護マスクが必要ですが作業が終了すれば安全性を維持できます。

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「安全性試験」を売りにしている業者には注意が必要です。「安全性が高い≒カビにも優しい」なので当社が様々な防カビ剤でカビ抵抗性試験をしても100日間経たずにカビが再発します。プロは適切な薬剤で処理して、安全性を確認してからお客様に引き渡します。

作業者に対する安全性は防具で完結します。大切なことはお客様のご要望であるカビが生えないことなので、カビに対しても優しくてはお客様を裏切る行為です。詳しくは下記をご覧ください。

カビ抵抗性試験

日本工業規格(JIS)に薬剤のカビに対する抵抗力を試験する「カビ抵抗性試験(Z2911)」があります。

試験する検体に防カビ剤を付けて、シャーレの中に置き、数種類のカビ菌と栄養剤を混ぜたものを全体にスプレーして、湿度・温度共にカビが成長しやすい状態で保管して、検体にカビが生える期間を目視で試験するというものです。

※これが先ほど上記の「発育阻止円」で説明した試験です。

項目内容
名称カビ抵抗性試験
検体木材やろ紙等
真菌最もメジャーな菌種
温湿度26℃±1、90%以上
期間7日間、14日間、21日間、28日間

この期間で28日間をクリアできれば、およそ1年間防カビ効果があると言われています。

ペンキなどの塗料、床ワックス、木材防腐剤、接着剤や糊、ビニールクロスなどには防カビ剤が含まれていて、製品仕様書を見ればこのカビ抵抗性試験の内容が小さく書かれています。高価な薬剤ほどカビ抵抗性試験で28日間の記録を持っており、メーカーサイトに記載されています。

業務用防カビゼロはカビ抵抗性試験で196日間の記録を取得しています

もしあなたが防カビ(カビ成長阻止)を目的とする場合は、「○○○種類のカビ・細菌を殺菌」「○○○種類のカビを防止」などの試験は全く必要ありません。試験した菌種の数が多くてもカビが生えてしまったら意味がないからです。

よって防カビ効果を目的としている場合は、製品のカビ抵抗性試験を参考にすればいいのです。当店の防カビゼロは新規のカビ抵抗性試験ですでに280日間の試験をクリアしています。※196日は過去の試験で新規で280日間以上を継続中です。

厳しい条件を設定しているので平均5年間と記載しています

他の商品はカビ抵抗性試験(28日間)でおよそ1年間の防カビ効果と記載していますが、実際の使用環境はシャーレの中と違います。

そのため当店は28日間を2回クリアしたら1年間と掲載しています。そのため平均5年間と記載しているのです。

つまり防カビゼロでカビが再発した場合、この280日よりも短い試験しか獲得していない薬剤は、さらに早くカビが生えてしまうということです。

※ちなみにエアコンの場合は28日間試験を3回クリアして1年と定めたため最長3年です。

防カビコートPROは3工程の技術

本技術はカビ取りの「カビ殺菌処理」、細菌除去の「深部殺菌処理」、仕上げの「防カビ処理」で、合計3工程から成り立つ技術です。


  1. カビ殺菌処理
    • カビ・藻類の種類や対象素材によって使用する薬剤を変えますが、多くは塩素系カビ取り剤を使います。
  2. 深部殺菌処理
    • エタノール系の浸透剤を使って残留した細菌やゴミを除去します。
  3. 防カビ処理
    • まっさらになった対象面に浸透力のある防カビ剤を付けて内部まで被膜を作ります。

上記「1」の目的は目視できる最も大きな菌糸が除去できればいいので、用途に合った薬剤で綺麗に出来れば問題ありません。

当店が販売しているカビ取り侍・防カビ侍はこのうちの「カビ殺菌処理」「防カビ処理」を参考に、一般家庭でも使えるように濃度調整しています。


第1薬剤:塩素系カビ取り剤 カビゼロ

カビ殺菌処理

第2薬剤:アルコール系除去剤 カビゼロ

深部殺菌処理

第3薬剤:通気性被膜防カビ剤 防カビゼロ

仕上げの防カビ処理

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本技術はすでに35年以上経っているので様々な問題を解決して今に至ります。新しい技術は施工して問題が発覚するため、永年続く工法こそ信頼のおける技術と言えるのです。

防カビコートPROを使う

防カビコートってどのようなときに必要?

防カビ剤を表面に加工するタイミングは「何度もカビ取りをしても生えてしまうとき」です。

住宅ではエアコン・お風呂で、施設・店舗では壁紙・天井など色々あるでしょう。建物の構造上で取替えや交換ができないときも役立ちます。

一度でもカビが生えた場所は、多湿で風通しの悪い環境自体を改善しなければ、いくら工事で交換や張り替えをしても再発します。

防カビ剤はこのような高温多湿で風通しの悪い「カビが生えやすい場所」でも、カビの成長を強制的にストップできるものです。

1年~2年のうちに施工工事を行っている場合は、本技術で修繕の回数を減らせるかもしれません。すると施工時間の節約で商売・家事が進み、人・建物の健康に繋がります。

早見表

以下の早見表には「防カビゼロ」が使用できる場所を掲載しています。

その前処理にあたる除去と殺菌処理(カビゼロ)は対象素材によって大きく変わりますのでご注意ください。

項目内容
ビニールクロス
天然繊維クロス
コンクリート
無塗装木材
漆喰・珪藻土
土壁・砂壁
下地コンクリート
下地石膏ボード
下地木材合板
天井化粧ボード
ジプトーン等
畳(たたみ)
エアコン
電装部以外
ウレタン塗料
水性塗料
雨が当たりやすい屋外×
フローリングなどの床材×
金属(アルミ以外)
アルミ製品
塩ビ樹脂
布製品
100%天然繊維の布
ゴシゴシ擦ってしまう場所×
  • 防カビゼロはエタノール系防カビ剤のためアルコールに弱い素材には使用できません。どうしても使用する場合にはパッチテストが必要です。
  • パッチテストの時点で傷みや剥がれが生じた場合は、防カビ侍被膜コート(水性タイプ)を使用しますが、防カビゼロよりも効果が弱くなります。
  • 防カビゼロは雨があたりやすい屋外(外壁や門など)には使用できません。屋外でも雨が当たらない車庫の内側などは施工可能です。
  • 床材に使用すると滑りやすくなるので使用できません。しかしワックス加工前の床材には使用できます。
  • 定期的な掃除でゴシゴシ擦る場所、洗剤で掃除をする場所は防カビ剤が取れてしまうので使用できません。
およその防カビ期間

この防カビ期間はあくまでも目安ですが、半年間でカビが生えていた場所を平均5年間防止しています。

しかしカビ発生の原因が雨漏り・水漏れの場合は、先にその問題を修繕してから本技術を使います。

項目防カビ期間
①常に大量の結露が発生する場所3~5年間
②湿度が常に70%を超えるカビが最も生えやすい環境平均5年間
③温湿度が季節相応の場所5年間以上
④カビが生えておらず温湿度も適度な場所5年間以上
⑤エアコン最長3年
カビ抵抗性試験の280日間から当店でおよその期間を決めています

ここで食料品店は②に位置して、病院は③に位置します。当店の食料品店に対する過去の記録は平均5年~7年間ほどです。

食品工場など大量の結露で床面に水たまりができる場所は一度乾燥させてから防カビゼロを処理しますが、水垢が表面に溜まってしまうのでカビ発生のリスクが上がります。エアコン(特にドレンパン)は室内よりも環境が悪いので最長3年間としています。

防カビ施工の実例

店舗の地下室 / 天井化粧ボード / 木材軽天

店舗の地下室で換気が不十分になってしまったため天井化粧ボード(ジプトーン)にカビが発生しました。1日目はカビ取り・内部殺菌をしたのち十分に乾燥させ、2日目に防カビ剤を塗布して完了となりました。2016年~2023年2月付近までカビが生えませんでしたが店舗がなくなってしまったので記録はストップしました。


食料品店 / 天井化粧ボード / 軽天鉄骨

スーパーマーケットや病院の天井化粧ボードを交換しても1年ほどでカビが再発してしまったので内装業者と協力してジプトーンの表裏に防カビ剤を散布。さらに工事終了後の表面に防カビ剤を散布したことによりおよそ7年間ほどカビの発生を抑えています。


塩ビクロス / 下地コンクリート

外装工事のミスで脱衣所の壁が常に乾かず大量の黒カビが発生。こちらは工事をしてから1年ほどでカビが発生しました。コンクリート下地だったためパテを剥がしコンクリートに3工程の処理をしたのち、ビニールクロスの表裏にも防カビ剤を散布しました。こちらは2021年1月から現在に至るまで再発していません。


壁掛けエアコン / 繊維壁 / 荒土・中塗り

完全分解のエアコンクリーニングをしても半年でカビが生えていたエアコンです。ペットを飼っていて塗り壁にはホコリが積もっているのでカビが生えやすい環境です。防カビゼロを塗布したところ3年間防カビ作用が続いています。


天井埋込式エアコン / 4方向 / ドレンパン

業務用エアコンの冷風が当たる部分は温度差で結露が発生するので、天井ボードの表面湿度が高くなりカビが生えやすくなります。ドレンパンは酸っぱい臭いが続くと危険なレジオネラ属菌が繁殖する恐れがある場所です。洗浄には3工程必要ですが1台3時間ほどで完了します。


モルタルやペンキなどの壁面 / 下地コンクリート

塗装壁が老朽化により内側に黒カビが発生。ボコボコして剥がれている状態ですが、内装業者が剥離したあとに下地コンクリートを3工程で処理。ここは以前にも塗料を塗って再発した場所らしく、塗装の上にも防カビ剤を噴霧しました。5年間ほどカビの再発を抑えています。

永年の防カビ効果を実現するには食物連鎖から知る

なぜ、カビが生えるのか?

真菌(カビ・コケ・藻類)が生える理由は、一般的に「温度」「湿度」「栄養」の条件が揃ったときといわれています。

私たちが吸っている空気には様々な微粒子が含まれていますが、カビの胞子も混ざっていて、そのカビの胞子が条件のいい場所に付着することで発生します。

このことからカビは自然発生するのではなく、目に見えない小さな胞子が付着したのでカビが発生します。

私たちが部屋の換気をするとき、帰宅するとき、ペットの散歩をするときなどのタイミングでカビの胞子が付着して家に侵入してくるのです。

ではその「栄養」とは何のことなのかを調べていきましょう。

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防カビ剤が添加されていない食パンを開封しないで放置しているとカビが生えないと言われていますが、それは無菌状態で製造する技術があるのでカビが生えません。しかしひとたび開封すると簡単にカビ胞子は入り込むので、瞬く間にカビが繁殖します。

まずは細菌から繁殖している

博士の防カビ工法は国土交通省・経済産業省の認可を受けたことがある技術です。その認可を受けた理由の一つに「カビ以外の微生物の存在」があります。

カビが生える理由はたくさんありますが、今回はこの微生物(細菌・カビ・藻類・ダニ・昆虫)に重点を当ててお伝えします。

細菌はカビよりも早く増殖します。皆さんも経験があると思いますが、細菌が増殖するとヌメリが発生して「酸っぱい臭い」「生乾き臭」が発生します。

例えばお風呂の床面や排水口では、細菌(酵母菌も含まれる)が繁殖すると赤~ピンク色になるので、赤カビやピンクカビと言われています。

エアコンの内部も条件は同じで、冷房で発生した結露に部屋中のホコリと細菌が付着して増殖するので、エアコンから「酸っぱい臭い」がします。

そしてこのぬめり(赤色細菌を含む)やエアコンの酸っぱい臭いを放置していると、気が付いたころには黒カビだらけになっているのです。

食物連鎖でカビが爆発的に繁殖する

そのためカビの栄養とはその場所によって異なります。

例えば、お風呂なら水の他に皮脂・垢・劣化した洗剤などで、エアコンの場合はホコリに混じっているフケ・垢で、観葉植物の場合は栄養剤が付着している木材などです。

この栄養を細菌が素早く分解して代謝物(フン)を残し、その代謝物はカビのエサとなり、カビ自体やカビの代謝物はダニが捕食して、ダニを小型昆虫が捕食します。

結果、その汚れた場所にカビの天敵が少なければ、カビが優勢の空間となり爆発的に増殖するのです。

それが住宅だとお風呂・エアコン・木材家具で、施設や店舗だとスーパーの天井や工場のコンクリート面であり、台風や浸水などの天井裏や床下になるのです。

危険な微生物が増殖すると健康被害が起きてニュースでも報道されます。

カビが優勢になった環境で爆発的に増殖した事例
スーパーマーケットの天井ジプトーン
食品工場のコンクリート壁
介護施設のエアコン内部
漆喰風ビニールクロス
賃貸アパートの浴室
住宅の木材ベッドフレーム
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この中でも特に天井までカビが発生している場合は、カビ胞子の他にダニや小型昆虫も落下している恐れがあるのでとても危険です。早急に食物連鎖を断ち、カビが発生しない状態を作る必要があります。

悪条件でも効果をだす方法が
防カビコートPRO

カビが生えやすい場所に防カビ工法

繰り返しとなりますが一度でもカビが生えた場所は、次のカビも生えやすい場所です。


  • 建物が老朽化している(築年数30年以上等)
  • 窓や壁面に結露が多い
  • 雨漏りした。浸水した。
  • 荷物が多く換気不足が続いている
  • そもそも換気設備がない(または弱い)
  • ダンボールなど保水するものが多い
  • 水分を必要とする観葉植物がある
  • ペットを飼っている
  • 土埃が入り込みやすい立地
  • 掃除が行き届いていない

このような様々な事情から対象物に水分が溜まると細菌が栄養を分解しやすくなります。するとやはりカビも分解しやすい場所です。

まずは換気状況を改善して、水分を溜めないようにしないといけませんが建物の構造上どうしても変えられない場合があります。

このような悪条件を改善できないときに最も役立つのが防カビコートPROなのです。

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何度も交換・張り替え・塗り替えをしているのに再発する場所も防カビコートの対象です。

防カビ施工の順番とは?

防カビ効果を最大限に発揮させるには、カビと細菌を除去して、対象面を綺麗にしてから防カビ剤を使うため、およそ3工程あります。

カビの種類と量、対象面によっては5工程行う場合もあります。

一般的な清掃業者は2工程が多いのですが、ここでは「なぜ、3工程する必要があるのか?」についてお伝えします。

1工程目:まずはカビを取る

カビを取る洗浄剤には次亜塩素酸ナトリウム、過炭酸ナトリウムなどの酸化作用があるものから、エタノールなどの溶かす作用があるものを使います。

そしてカビも一種類ではありません。黒カビ、青カビ、白カビなど簡単な表現をしていますが、日本中には数百種類のカビ菌が存在しています。

青カビの外見イメージ
水拭きすると取れる

例えば、アオカビは菌糸が透明で、胞子が青色または緑色や黄緑色になります。胞子だけが目立つので水拭きをすると消えたように見えますが、透明な菌糸がたくさん残っています。ある程度の乾燥にも耐えられて、爆発的に増殖します。

黒カビの外見イメージ
ゴシゴシ擦っても取れない

そして有名は黒カビは菌糸と胞子が黒くなります。アオカビと一緒で、胃液のようなもので素材を溶かしながら菌糸を伸ばし、自身を黒く染めるので色素沈着したように取れなくなります。成長は遅いですがこれが頑固黒カビと言われている正体です。

木材の場合はキノコ類の腐朽菌が繁殖します。カビが木材表面の栄養を吸収するのに対し、腐朽菌は木材主成分であるセルロース・リグニン自体を溶かすので内部までボロボロになります。木材の強度・耐久性が損なわれるので一般的に「朽ち木」になります。

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上記3種類のうち腐朽菌は雨漏り・水漏れ・浸水などで発生しやすく、最も家を壊す菌類です。建物の修繕中にカビ取り・防カビ施工を平行しないと、木材が腐朽し強度がなくなり家が崩れます。

カビを取るにはカビに合う薬剤を使用する

このようにカビは種類によって性質が異なるので、私たちカビ取り専門業者は「カビと対象素材に合った薬剤」を選定します。

よって、カビ取り専門業者はカビ取り剤だけでも数種類持ち合わせているのです。ときにはカビ取り作業だけで何工程も洗浄することがあります。

この一番初めの工程で表面のカビ(または藻類)を除去しないと、2工程目の深部殺菌処理に影響が出てしまいます。

よって、カビ・対象素材・カビ取り剤をうまく一致させて、第1工程のカビ取り洗浄が完了します。

カビや洗剤のことを知らない業者に注意

このカビの種類や洗浄剤の用途を知らない業者は、一般的なカビ取り剤や漂白剤を使うので注意しなければいけません。

市販されている多くのカビ取り剤や漂白剤は「浴室用」や「漂白用」と用途が決められています。

しかしハウスクリーニング業者などの清掃会社はなぜか費用の安い市販品を使おうとします。すると大変な事が起こります。

泡立ちがいい界面活性剤や漂白力を上げる界面活性剤が残留しやすいので、水拭きをしても対象面に界面活性剤が残り続けます。

この界面活性剤は劣化するとベタ付きのある液剤になるので、通常よりもホコリが付着しやすくなり、細菌・カビが発生しやすくなるのです。

そのため用途を守らずに洗剤を使用している業者には注意が必要です。

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清掃業者は綺麗にするのが仕事ですが、我々カビ取り専門業者は「カビを落として、生えないようにする」ことが仕事なので、業種の違いでこのようなことになっています。そのため業者選びはとても大切です。

2工程:細菌のバイオフィルムを除去する

カビが発生する場所には細菌が同時に繁殖しています。その細菌は増殖すると「バイオフィルム」という薬剤に耐性がある生物膜を形成します。

これは口内ではプラークといいますが、この生物膜の中で細菌が増殖するのでなかなか殺菌できません。

温泉などの入浴施設では塩素剤を投入しても殺菌できないほど強力で、このバイオフィルムが増えすぎると有害菌(レジオネラ属菌)が検出されます。

すると死者が出る恐れがあるので、改善するまで営業停止となってしまう恐ろしいものです。

そのバイオフィルムを作る細菌はカビ現場で上記の位置に存在しているので、カビ取り剤、エタノールなどの洗浄剤では取り除けていない恐れがあります。

よって、当店はこの2工程目に、このバイオフィルムとその内部に溜まっている細菌を除去する深部殺菌剤を使います。

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衣類を何度洗っても生乾き臭がするときや、エアコンを掃除しても酸っぱい臭いが再発したときは、このバイオフィルムで薬剤から逃れた菌が生きている可能性があります。施工時には必ず取り除かなければいけないものです。

この3つの工程で一番大切な下地処理です

驚異的な防カビ効果を実現させるためには、カビの栄養となる微生物の代謝物を増やさないことです。

そのため、薬剤耐性がある細菌の巣「バイオフィルム」の除去が最も大切です。

また1工程目でもお伝えした通り大量の界面活性剤を含む市販品でカビ取りをすると、浸透して劣化した界面活性剤が深部殺菌の妨げになるのでバイオフィルムが十分に除去されず、防カビ効果が短くなります。

やはり大手メーカーが決めている「用途」はとても大切なのです。

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病院の空調設備(エアコン)と冷却塔からレジオネラ属菌が通常の何万倍検出され死亡者が出た事件がありました。このレジオネラ属菌は増殖する前にバイオフィルムを探しているので、この有害菌を増殖させないためには生物膜を除去することが大切なのです。

3工程目:通気性被膜防カビ剤

1工程、2工程でカビ・細菌を深部から除去しましたが、他にも残っているものがあります。

それがカビ・細菌・ダニの死骸やホコリ・チリ・土などのバラバラになった汚れです。泡立つ洗剤を使った場合は界面活性剤も残っています。

汚れが残っていることを証明する画像

ドアに発生した黒カビと洗浄後の残った汚れ1
ドアに発生した黒カビとホコリ
ドアに発生した黒カビと洗浄後の残った汚れ2
カビ取り剤をかけると溶けていく
ドアに発生した黒カビと洗浄後の残った汚れ3
透明な汚れが残る
ドアに発生した黒カビと洗浄後の残った汚れ4
その透明な汚れを拭くと
ドアに発生した黒カビと洗浄後の残った汚れ5
回収できる

この汚れを調査したところカビ・細菌・ダニ・ホコリ・外気の排気ガス・昆虫など様々なものが確認できました。

この汚れはカビ汚れを洗浄した場所なら必ず残っているのですが、実際の現場だと透明すぎて見えません。

この汚れが残っている状態で放置すると、カビ胞子が付着して栄養にしてしまうので、1年足らずで再び発生してしまうのです。

お皿の食品汚れを食器洗剤で溶かして、水洗いしないで乾かしている状態と同じです。

ただしこの透明な汚れが残っている悪条件でもカビの発生を抑えるものが「防カビゼロ」です。

ただし防カビ剤と言っても、素材の通気性を損なってしまうような防カビ剤は使えません。

当店が使う防カビ剤は「強力な浸透性」と「通気性」を維持します。

毛細管現象のように素材へ浸透し、撥水が得意な通気性被膜を表から内部に形成することで、水やカビ胞子を弾き、ボードの表面湿度を下げ、内側の調湿性を維持します。

通常の界面活性剤でも、ここまでの浸透スピードは実現できません。

例えばマスクを濡らすと通気性がなくなるので息ができませんが、素材の調湿性が悪くなると同じ現象が起こるので内側が乾かなくなるのです。

よって、対象素材の表面湿度・内部湿度を上昇させないためには、「空気は通過させ」「カビは付着できない状態」を形成する必要があるのです。

この最終段階を完成させるには1工程、2工程が必須なので、カビ取り・防カビ施工には3工程あるのです。

通気性のない防カビ剤とは?

通気性のない被膜とは例えばペンキや床ワックスのような防カビ剤です。成分は床ワックス剤やペンキと同じ樹脂系成分が書かれているものです。

このような成分を石膏ボード、コンクリート、漆喰・珪藻土・木材類・畳(イ草)などの通気性があるものに使うと、壁内側の水分が逃げられなくなり大量のカビが発生する事態になります。こうなると取替え以外に方法はありません。

防カビ剤はエアコンに使えるのか?

結論からお伝えすると使えない場所と使える場所があります。

まず樹脂系のワックスを保有するような防カビ剤をエアコンのアルミフィンに使用すると、故障や引火の恐れがあるのでおすすめできません。

アルミフィンの被膜状態
エアコンが黄変

上記画像はこの樹脂系固着剤がエアコンのアルミフィンに残って目詰まりを起こしている写真です。熱交換器が上手く動作せず電気代が上がったり、思わぬエラーが発生することがあります。また暖房・冷房など極度な温度変化を繰り返すと成分が黄変して取れなくなります。

アルミフィンに防カビ加工は危険

そして最大の欠点は「燃えやすい」ということです。もし配線部分がショートすると引火して火事になる恐れがあります。

このように防カビ剤は正しく成分を確認して使用しないと大変な事になるので、製造メーカーに相談した方がいいでしょう。

エアコンの吹き出し口や羽
天井エアコンのドレンパン

防カビゼロはエタノール系ですが乾燥すれば引火しません。しかしやはりエアコンの重要なアルミフィンへの使用は行っていません。

その理由についてご興味がありましたら以下の番外編をご覧ください。

終わりに
JUNSENDO

防カビコートPROが平均5年間で最長10年の防カビ効果がある理由を解説しました。実際の環境では微生物、建物、設備など様々な条件が絡み合ってるので本編で伝えた内容はほんの一部にすぎません。しかし当店が設定している「防カビ期間の理由」を知るだけで、今後あなたがどのようにカビ対策をするか判断できるようになると信じています。

番外編:エアコンで生きているカビが多い部分とは?

今までの通り防カビコートPROは様々な場所に使えるカビ取り・防カビ技術ですが、ここからはエアコンに絞ってお伝えします。

当店では2018年からエアコンの様々な部分に防カビコートをして、最も生きているカビが多い部分を調査しました。

カビが生える理由は空気中に浮遊しているから

何度もカビが生えてくる理由は「空気中にカビの胞子が浮遊している」からです。

一度でもカビが発生した場所は次のカビも生えやすい場所なので、エアコンの完全分解洗浄をしても生えていきます。

そのためある条件の場所に設置されているエアコンの5つの部分からカビを採取しました。

様々な壁掛けエアコンからカビを採取

エアコンの機種は「内部クリーン(マイナスイオン・送風・冷却・高温等)」が搭載されたエアコンを梅雨にクリーニングして3ヶ月後にアルミフィン、エアコンカバー(ボディー)、吹き出し口、ドレンパンから採取して培養装置で7日間培養したものです。

最も生きたカビが多い部分は吹き出し口

結果①

最も危険なカビが繁殖する場所

最も生きているカビが多かった部分は以下となりました。

  1. 吹き出し口
  2. 左右・上下ルーバー
  3. 送風ファン

この部分のカビは水分を吸って非常にフワフワしており、胞子を大量に飛ばす準備をしています。アレルギー品目に掲載されている危険なカビ菌もいるので、この部分にカビを確認したらクリーニング業者に依頼した方がいいでしょう。

結果②

続いて最も危険な部分を調査中に発見しました。

  1. ドレンパン

この部分は結露水が排水される部分ですが完全に排水されるわけではありません。微量に残った水分には細菌が繁殖していてヌメリ(生物膜)が発生していました。この生物膜にレジオネラ属菌が侵入すると、瞬く間に増殖して人間の呼吸器に感染する非常に有害な菌です。

特に危険ではなかった部分

最後に生きているカビが一番少なった部分はこちらです。

  1. アルミフィン(熱交換器)

エアコンの中で一番チリ・ホコリが付着するので最もカビが生えているように見えますが、おそらく暖房・冷房の急激な温度差で殺菌されたためか、生きているカビ菌は少ない結果となりました。

しかし微生物の死骸は生きている微生物の栄養になることを忘れてはいけません。アルミフィンの汚れを放置していると「最も生えやすい部分」の微生物たちが育ってしまうので、定期的な掃除が必要です。

この採取試験を同じ条件のまま5件の住宅に設置されているエアコンで試しましたが、やはり吹き出し口に生きているカビが多いことが分かりました。

また吹き出し口や羽から天井に転移して繁殖したものが業務用エアコンの周辺に発生する黒カビです。

防カビコートPROを使う場所

先述した通りエアコンのアルミフィンに被膜を形成する防カビ剤を使用すると、熱交換器が上手く動作しないので使用はできません。

かといって光触媒を使用しても「光」がないので効果が出せず、オゾン系では酸化作用でアルミフィンが白く腐食します。

結果、エアコンは最も生きているカビが多い部分に防カビコートをすれば、部屋への汚染拡大・健康被害をストップできます。

壁掛けエアコン

壁掛けエアコンの防カビ範囲

ご家庭に多い壁掛けエアコンでは吹き出し口、上下左右の羽(ルーバー)、送風ファン(シロッコファン)、ドレンパンに生きているカビが多いので、この部分に防カビゼロを使います。

これで当店は2023年7月の時点で3年間カビの発生を防止しています。※完全分解クリーニングをして半年間でカビが生えたエアコンと比較しています。

吹き出し口
吹き出し口を防カビ、カビ防止
羽(ルーバー)
左右ルーバーと上下ルーバーを防カビとカビ防止
送風ファン
送風ファンを防カビとカビ防止

業務用エアコン(天埋4方向)

業務用エアコンの防カビ加工範囲

天井エアコン(天埋4方向)、天吊りエアコン、ビルドインエアコンも吹き出し口、上下左右の羽(ルーバー)、送風ファン(シロッコファン)、ドレンパンにカビが発生するほか、ダクト・天井ボードにもカビが発生します。

アルミフィン以外はすべて防カビゼロで防カビコートできます。

石膏ボードの天井
天井石膏ボード(ジプトーンなど)
ロックウールの天井
ロックウール(岩綿)
壁紙や化粧板の天井
ビニールクロスやビニール製プリントシーツなど
コンクリートの天井
コンクリート

ただし雨漏りや内部結露等が発生している場合は根本的な改善が必要となるため専門業者へ交換を依頼してください。

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被膜を作らない防カビ剤ならエアコンのアルミフィンに使用できます。しかし被膜の役割は強風と水分に耐えられることなので、被膜がないということはエアコンの送風で取れてしまうので、通常の防カビ剤では最長1年間カビ防止できれば合格です。

この技術は学べます

施工案件の範囲を拡大できます

実際の現場では微生物・食物連鎖・建物の構造・施工する工程が複雑に絡み合っているので、本編で伝えている内容はほんの一部にすぎません。

しかし今まであなたがお断りしていたカビ問題を受注することができます。


  • 空き家のカビ問題
  • 賃貸物件のカビ問題
  • 店舗・施設のカビ問題
  • 病院等福祉施設のカビ問題
  • 雨漏りのカビ問題
  • 浸水のカビ問題

一般的な清掃業者がカビ取りをしても1年ほどで再発してしまうので、本格的な施工方法を持っている業者は人数が足りていません。

実際当店も法人のお客様を数ヶ月間お待たせしてしまっている状況です。

日本中の建物が老朽化している今、至る場所でカビ問題が多発しているので、あなたのご参加を心よりお待ちしています。

一般社団法人
抗菌防カビ清掃技術研究所

事業者様へ

この「防カビコートPRO」は一般社団法人抗菌防カビ清掃技術研究所【BMC・LABO】で学ぶことができます。

防カビコートPROの元となる特許技術は35年以上の実績があり、大企業が運営する数多くの工場や施設を救っています。実績がない新規の技術ではありません。施工面積は東京ドームの500倍以上で、防カビ期間は平均10年間を記録している実績がある技術です。

実績では平均10年間の防カビ記録、エアコン内部で長くて3年、Z2911で通常の10倍の記録、長期に渡る安全性の維持。この技術を学びませんか?

この防カビコートPROはビルメンテナンス、ハウスクリーニングの方々が学んでいて現在は日本中の20社様が技術を取得しています。


  • 防カビコートPROは当店を監修する防カビ博士が取得した特許技術の名称を変更したものです。
  • カビ除去率99.9%は薬剤の試験です。日本食品分析センター
  • 細菌除去率99.9%は薬剤の試験です。日本食品分析センター
  • カビ抵抗性試験は第三者機関に試験依頼をしたものです。